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FF12、そのトータルゲームデザイン その2。
さてと、前回は本来のネジの外れたモードだったので、再び今回は気取って硬めでゴゥ。
しかして、コラムモドキモードは長文になって本人も疲れるので、そろそろ打ち止めにしたいなあとか思いつつ、まあやりかけなんでやっちゃおう。
なんか、ブログ立ち上げてからFFの話しかしてないしね、ほとんど!
FFブログじゃねーよ!w
FF大好きだけどさ!w

……ああ、FF12、そろそろプレイ時間が50時間いきそうな気配です、ハイ。
でもまだメインメンバーですらLV40ちょいという罠。
どんだけ非効率的な進め方してるかよくわかりますな。
各地観光しつつモブも逐次倒してるからかのぅ、やっぱ。





さて、前回前々回のまとめをおさらい。

FFはヴィジュアル面とシステム面のリアリティ融合を目指したのだろう
ということと、
ゲーム性、シナリオ、グラフィック、キャラクター、音楽、などを全てを総合して『ひとつのゲーム』である
ということの2点が、ポイントでした。


では、以上を踏まえてFF12に目を向けてみます。


7以降のFFはシナリオとグラフィックに注力して、まさに『映画のような』ゲームとして世に出てきました。
その現時点での到達点が、FF10とFF7アドベントチルドレンの二つだといえるでしょう。
FF10はストーリーを語るゲームとして、FF7ACは迫力あるバトルムービーとして。
では、この二つのあとに世に出たFF12はどうだったか。

実は、意外な事ながら、『シナリオ』よりも『自由度』を打ち出した作りだったりするのです。

7以降で顕著になっていった『一方通行』の進み方。
ストーリー上の都合で、一度走破したマップにはもう二度と行けない、なんてパターンが多かったと思います。
10では確か終盤になるとまた各地を回れるようにはなったものの、そこに至るまではほぼ一本道。
一度通り過ぎると以後訪れることの無いMAPなんかも多かったと思います。
この一方通行具合が、「やらされてる感」などと揶揄された点の一つなのでしょう。

FF12は、この流れとは違う作りとなっていました。
メインストーリーはしっかりとあるものの、強制移動などが極力排されているのです。
一時的に行動範囲を拘束される場面はあるものの、それも短い時間に限ったことで、プレイヤーの選択肢を狭めないように作られているのでしょう。

メインストーリーを進めることで徐々にロックが解除されて、行ける場所が増えていく。
同時に、今まで訪れた場所はほぼ全部、いつでもまた行ける作りなのです。
メインストーリーは『次に行く場所』を指定されるだけで、そこ以外にも幾らでも寄り道できて、いつ行っても構わない。
目的地は設定されていても、そこに行くまでの道のりはプレイヤーの自由なのです。
だから、シナリオをドンドン進めたい人はひたすら突っ走れるし、世界各地を心行くまで走り回ってから進めることもできる。

そして、シナリオ以外の『寄り道』部分こそFF12の真骨頂ともいえるほどに、用意された要素は多い。
寄り道代表は『モブ退治』。
これは、各地の酒場で特殊モンスターの退治依頼を請けて、現地に赴いてこれを倒すもの。
退治後にもらえる報酬の中には、これでしか手に入らないアイテムもあったり。
戦歴がリストになっていくので、なかなか励みになります。
それから、『レアモンスター』の存在。
これは、あるマップである条件を満たすと出現、といった風になかなか遭うことが難しいモンスター。
こやつらからしか手に入らないアイテムがあったりで、狙うと躍起になります。
今まで倒したモンスターも全てリスト化されていくので、リストを埋めたくなる人には各地のレアモンスターが強敵になりそうですね。
その他、街の人と話すことで始まるミニクエストなんかも豊富。
あと、『シナリオ上まだ行く場所ではないけど、入れるダンジョン』とかもぽっかりと口を開けてたりシマス。
間違ってor敢えて入って、中の強敵に返り討ちにされたり、現在持てる力を振り絞って戦ってみたりも可能。

これらのサブ要素のために『いつでも好きな場所まで戻れる』仕様になっているのだと思います。
進め方はプレイヤー次第ってな辺りが、なかなか懐が広い作りだなーと感心。
この『サブ要素』にハマるか否かが、FF12を評価を分けるんじゃないかなぁ。
自分は、モブ退治とかにモロにハマったので、FF12が楽しくて仕方が無いです。
無理して強い敵のいるダンジョンに突入して、ぬっころされかけて必死に逃げるのもまた楽し。

そんな感じに、グラフィックは最新技術を用いながら、ゲーム性はスーファミ時代に近いんじゃないかな~と思います。
戦闘システムも、慣れてしまえばエンカウントの待ち時間が無くて、これはこれでストレス溜まらなくてイイ感じ。
『旧来のカタチ』にこだわる人にはオススメできませんが、『サブ要素のために世界を走り回る』のが楽しめる人には、オススメの一作だと思います。

反面、メインシナリオはシステム上の制限もあって、10ほどのドラマチックさは今のところ感じられません。
これは、各所で叩かれている『主人公ヴァンの存在感の薄さ』も一因でしょう。
ぶっちゃけ、『物語』の主人公はバルフレアとアーシェなんですよ、FF12。
ヴァンは、『物語を間近で見る』っていう意味での、プレイヤーの分身なんじゃないかなーと思います。
『物語』の主人公と『ゲーム』の主人公が別々なんですね。
それが良いかは別だけど、ヴァンを指して『主人公が空気』とか怒らず、素直にバルフレアとアーシェの物語だと思えば、まあまあ面白い感じの話かな、と。


っと、ちょいと脱線したので戻ります。

そんなシステムのFF12なわけですが、ここに業界トップクラスのグラフィックを乗せるとどうなるか。
『世界各地を探索できるシステム』と『美麗なグラフィック』。
この二つで、『世界各地への冒険』がとても楽しいものになっていると思います。
グラフィックは『RPGのゲーム性』には直接関係無いものかもしれませんが、ことFF12においては、ハンパじゃないグラフィックの作りこみによって、『まさに旅をしている』という感覚を提供してくれているのです。
山岳地、砂漠、暗い森、白い砂浜、霧に包まれた沼……世界各地、さまざまな場所があり、そのグラフィックの美しさはさすがの一言。
各地の特に美しいマップなどは、じっくりと眺めても飽きません。
それらの地を、プレイヤーが自由に行き来し、自分で歩いて探索していく。
これこそが、FF12の目指したカタチなのだと思います。

各BGMも、それほどメロディアスではなくて、背景音って感じに抑えた印象があります。
シームレス戦闘は『冒険のリアリティ』を優先したのだろうって話も、ここにつながってきます。
システムとグラフィックによって『旅をしている感覚』を生み出すことに重きを置いて、他の要素を
その趣旨に合わせるべく抑えた……それがFF12のコンセプトなのではないか。

長々と書いてきましたが、全てはそこに集約します。
各サブクエストも、世界各地を走り回ることを楽しむためにあるような気がします。
そうする中で、シナリオには直接関係無いけども強敵のいるダンジョンなんかを見つけることもあったりしますしね。

『この世界を心行くまで楽しんで欲しい』

それが、スタッフの意図なんじゃないかな。
そう思いながら、今日もメインシナリオは途中で止めてモブ退治に明け暮れる私。


無論、好き嫌いが分かれるゲームだろうとは思います。
しかし、FF12は従来のRPGとは少し違うコンセプトで作られたゲームであり、フラットな評価基準で見ればなかなか面白いゲームだと思うのです。
ただ、ストーリー重視で来たところに自由度重視となったことで、別の戸惑いも発生している気はします。

まだ改良の余地はあるものの、今回のFFはシナリオにおんぶに抱っこではない久々のFFだと思います。
一番オススメできる層は、私のような『世界を見て回る』のが好きな人でしょうか。
そして、その『世界を走り回る楽しさ』はグラフィックとシステムの両方によって形作られているのだ、ということにもう一度言及しながら、今回は終わろうと思います。

毎回ヘタクソな説明で失礼。
けど、この記事を見て少しでも興味を持ったら、一度FF12をプレイしてみるのもいいと思います。
食わず嫌いな人は、意外とハマるかもしれませんよ(笑)
by tenrensenka | 2006-04-05 23:07 | ゲーム。

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