涼宮ハルヒの憂鬱。原作のほう。
アニメが好評で、vipとかでも人気っぽいハルヒ。
実際、アニメーションとして良質なので、1~2話見た感じではなかなか面白いかと思う。
まあ、ジャンルが学園ラブコメ系(?)なので、好き嫌いはあれども。
ドタバタを楽しめるなら面白い作品かな?
EDが面白すぎて、OPが妙にフツーな感じだけど……w

さて、そんなこんなで、以前に多少「どんなもんなんだろう」と思いつつ読んでなかった原作も読んでみようかと思い、手を出してみたのでその感想を雑文に。





涼宮ハルヒの憂鬱、この作品、ひぐらし的に読み解くと面白いんじゃまいか。
こんな感じに。
(↑ひぐらしネタバレありなので、ネタバレ踏みたくない人はTOPだけ見るよろし)

……うん、ごめんなさい。まじめにいきまひょう。

ま、読んだ感想は「フツー」ですね。
一人称形式で淡々と話を語っていく感じなので、ドタバタしつつもアニメのようなテンポの良い『勢い』はナシ。
まー、たぶん、敢えてアホらしーほどの設定を配置し、それを淡々と語ることで「ひと昔前にありそうな設定と話」を滑稽に見せて、面白さを出してるのかな、と思いますた。
出してるのかな、と思いつ、自分はそれをさほど面白いとは思えなかったので「フツー」なのですが。

コレ、たぶん文体が楽しめるかで大きく評価が変わるんじゃないだろうか。
『ハルヒ』の文体は、主人公で語り部である「キョン」が半ば回想する形で、涼宮ハルヒとの出会いからひと騒動起こった顛末を語る形式。
文体にもこの「キョン」の性格が前面に出てきてるのだけど、彼がこれまた淡々としていてあまり感動やらを表に出さない人なのですね。
出してる部分もあっても、語り口もあってやっぱり淡々とした印象。
で、その淡々とした中に、キョンの呟きみたいなのが混ざる感じ。
「さすがに振り向いたね」とか、「まだやるつもりかよ」など、心のツッコミみたいなのが地の文で度々入る。
コレが楽しめるかどうか、がネックな気がする。
自分は、文体として好きじゃなかったので、面白いとは思えなかったのですね。

んで、話自体はというと……破天荒なヒロインに振り回される淡々とした主人公と、それを取り巻く(おそらく狙って)滑稽なほど陳腐な設定を背負ったサブキャラクターズが、ごちゃごちゃ動いたりちょっと戦ってみたりドタバタ騒いでみたり、まあそんな感じ。
SF的な話も混ざりつつ、事態は唐突に急転して唐突に終わる。

なんとも評価に困る。けど、個人的な印象はやっぱり「フツー」でしかない。
陳腐さやドタバタを淡々と進めてるのとかは、たぶん「敢えて」そうやってるんだろうとは思うものの、それが分かった上でさほど「面白い」とも思わなかったので仕方が無い。
けど、こき下ろすほどでもなく、「まあまあでないの?」ってくらいは読める感じなので、なんとも中途半端で、結果「フツー」としか言いようが無かったり。
「敢えて」という見方を外せば、なんじゃこの微妙な文章はってのと、なんだこの微妙な話は、って二点で終わってしまうのだよなぁ……。
少なくとも、続刊を読みたくなるような作ではなかった。南無。


そんな『ハルヒ』ながら、アニメ化もされてるし、実際に百万部以上売れてるらしい、人気はあるっぽい。
読んだ感じ、たぶん人気を支えてるのはやっぱキャラ人気なのだろう。
所感としては、『涼宮ハルヒ』というキャラはワガママで破天荒で素直じゃなくてちょっと変で、このキャラのパワーがこの小説を読ませる核かな、と思う。
他のキャラもそれなりではあるものの、さほど特筆するほどのものではなし。
語り部である『キョン』は好みが分かれそう。自分はペケ。

ただ、核たるハルヒも、めちゃ強い個性かといえばそれほどでもない気がする。
序盤~前半までは無茶な行動が多く面白かったけど、後半は話の展開上トーンダウンするため、キャラ性も埋没。
そんなハルヒに、一定の個性を持たせたのはやっぱ、本のあらすじでも使われていた
「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい、以上」
のセリフだろうと思う。
このインパクトがなければ、ハルヒもそれほど特異な個性を持つキャラでもなかったのではないかなーと。
実際にはあのセリフで興味を引かれた後に数々の無茶な行動を見せてくれるので、ある程度個性の強さは主張しているのだけど、ね。


で、ハルヒを読んで再認識したのは、『戯言シリーズ』の西尾維新の強さの一つは、『涼宮ハルヒ』レベルの個性のキャラがゴロゴロいる……っていうか、全員ハルヒレベル以上の個性を持ってるんじゃないかって勢いなところにあるんだろうなぁ、と。
戯言シリーズ、ほぼ全てのキャラに「喋り方」に特徴づけることで、会話文を見るだけで誰のセリフか簡単に判断できてしまうのが、個性付けの一環か。
それでいて、各キャラ、物事の考えなどに一貫したものを持っているので、それが補強されて強烈な印象を残す、良質のキャラに仕上がってるんだろうなぁ。
よくあれだけ思いつくもんだ……。
ラノベ的というよりはマンガ的な手法でキャラメイクをしてはいるものの、バックグラウンドとしての作者の読書量が並みのラノベ作家とは桁違いであることが作品から感じ取れるし、それゆえに圧倒的な支持を受ける作品が作れているのだろう。
文章センス、言葉遊びのセンス、そして作品に仕込む「仕掛け」のセンスなども、レベル高いしなぁ。

そういや、『ハルヒ』も戯言シリーズと同じように、語り部の本名が明かされないまま話が終わったけど、『いーちゃん』の本名は気になったのに対して『キョン』はどうでも良かったのは何故だろうか。
単純に、自分がキョンに興味が無かったからか。つか、作品自体にそれほど興味が(ry

でも、売り上げを考えれば、昨今のラノベはハルヒみたいなドタバタが一番ウケがいいんだろうなぁ。
西尾維新やキノの人とか、純粋に文章と話作りが上手い作家さんは、「ウケる潮流」とは関係ナシに売れてるけど、突出できていない層ではウケるラインが強いね、やっぱ。
ラノベは数は増えたけど突出した人は一握りのままなので、結果的にウケる線が目立ってる印象。
自分のラノベの好みはブギーポップとかの方向なので、あの潮流がまた来て欲しいけど……今はどこもかしこも「萌え」が優先ですかそうですか。
「萌え」という概念が市民権を得て一人歩きした弊害でもあると思うのだけど、まあそんなことはいいか、ここでは。


とりあえず、ハルヒはアニメのほうが面白かった。まる。
1巻だけ読んでの感想だけど。
でも、続刊を読むことは無いだろう、たぶん。
いじょ。

さて次は何を読むかな……。アーカム計画どっかに置いてないかな……。
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by tenrensenka | 2006-04-19 21:00 | 本。

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