イリヤの空、UFOの夏 ~OVA その2。
2ちゃん転載系のブログがボカスカ閉鎖してるみたいですね。
ニャー速もついに死んだかな?
スレから面白いのを探す手間無く見れて便利だったんだけどなぁ。
まあ、天狗になって暴言吐いてたのが、VIPPERに火をつける結果になったっぽですね。
VIPPER側も少々褒められない手段に出た人もいた模様ですが、そろそろ鎮火するのか、まだ燃え続けるのか……。

ま、そんなこととは関係ナシに、再びイリヤOVAの感想ですよ(笑)
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・第4話「水前寺、応答せよ」

OVA第4話は、過去最高の詰め込み具合。
表題どおりに原作「水前寺、応答せよ(前後編)」を主眼に置いているものの、前半は「無銭飲食列伝」だったので、実質原作の3巻をほとんど丸々1話に詰め込んだカタチに。
もう、そりゃ、ねぇ?w
ものっそいカットカットカットカットカットォ!! 気味がもはや逆にすがすがしい。
浅羽と伊里野に話を集中させるなら、重要なエピソードはちゃんと掬い上げているんだけどなぁ。
原作では、徐々に浅羽たちを包む状況が現実問題として緊迫していく様が描かれていたのだけど、そこはおもいっきりカット。
ゆえに、緊迫してるはずなのに緊迫感が薄い。

前半の「大食い対決」は原作でも面白い話だったんでOVAでも見れたのは嬉しいものの、しかし原作のエピソード二つ分の意味を持たせてしまうのは豪快。
おかげで打ち解けた後の伊里野のシーンが無いのが寂しい。
大食い対決自体も、なんか「フツー」のアニメ的手法でしかなくて、原作の「場の盛り上がり」をうまく表現できていないのはマイナス。
それなりには面白かったんだけどなぁ。

そして後半……徐々に伊里野の不調が迫り始める。
アレに始まりアレにアレ(一応伏せてみる)、ここらの描写はなかなかなんだけど、急ぎ足なのがどうにもネック。
やはり尺の問題は、このOVAシリーズと切っても切れない関係にあるようだ。
まあ、逆に言えば、短い尺の中で「どういう事態が進行しているのか」を見せている部分は頑張っているのだけど、そこに絡む感情を「伝え」られていないのが問題か。
素材たる原作は感情的な部分やノスタルジックな部分が売りなので、ここを描けていないのは一番勿体無い。

1話よりはマシなものの、4話も大急ぎゆえにあまり楽しめる話にはなっていなかったように思う。
続きが気になるつくりではある、と思うものの……。


・第5話「最後の道」

ええっと、第4話を過去最高の詰め込み具合と書いたけど……対してこちらは「過去最高の省略具合」デス。
いやはや、4話があったからもう驚くまいと思ってたけど、重要イベント続きの原作4巻の230ページほどを1話に詰め込もうとするもんだから……。
ボロボロ零れ落ちまくりで、一番切なくて悲しくてやるせない、あの一連の流れがホントに「流してるだけ」になっててもうオワタ\(^o^)/
しっかし、原作の「夏休みふたたび」の前編をほとんど丸々削っても、まだ全然足りてない。
おかげで吉野のおっさんは名前すら剥奪されて「浮浪者」と表記されてるし……いや、まあアイツはあqwせdrftgyふじこlp

……コホン。
何にせよ、短い時間でポンポン次に進んでいくもんだから、浅羽が何故ああいう言葉を浴びせてしまったのか、そしてそれに対する伊里野の反応など、説得力皆無で残念無念。
ここはしっかり2話に分けるべきだったと思いますよ、うん_| ̄|○
おかげで後半の、原作「最後の道」にあたる各シーンでも、その威力が激減。
もうね、もうね、無理に原作のセリフをなぞらなくていいからさ!
セリフをなぞってるだけで、そのセリフの意味を充分に表現できていないのでは意味が無い。
充分な下地が無くては、各種の感動的な仕掛けもちゃんと作用してませんのことよ_| ̄|○

一番ぶち壊しだったのは、シリーズでも屈指の名シーン「好きな人が、できたから」のセリフが、もうほんとに言ってるだけだった瞬間には再び オワタ\(^o^)/ の気分でもういいから脚本と監督は原作ファンの恨みを一身に受けて島流しにされてください。


・最終話「イリヤの空、UFOの夏」

5話で別な意味で打ちのめされたものの、泣いても笑ってもこれで最終話。
原作最終話「南の島」を、豪華に1話分まるまる使っての回……って、最後にしてようやくまともな尺なわけね(;´д`)
すごい、すごいぞ!
何がすごいって、今までで初めて展開の大急ぎが無い。
しかしそれでも、原作の表面をなぞってるだけの部分が多いのはどうしたものか。
なんか、細かな感情の機微みたいなのの表現がヘッタクソなんだよな。

ラストシーンも、映像的には美しかったとは思う。
大急ぎしてない分だけ、比較的、感動できるようにはなっていたと思う。
けどやっぱり、浅羽や伊里野の「感情」を充分には表現できていないので、ぜんっぜん物足りないのだ。
原作ではこっ恥ずかしいセリフも、感情描写の良さで「素直な言葉」として感動できるのだけど、OVAでは補足ナシで原作のままのセリフを使うもんだから、なんともこっ恥ずかしいだけだったりするのだ。

そのままラスト、そしてエピローグへと突入してしまうので、原作の威力にはとてもとても及ばず、なんとも「量産されたセカイ系」のアニメ、ぐらいに堕ちてしまっていた。
ああ、手紙のモノローグは良かったかな、まあ。
でもそのぐらい。勿体無い、勿体無い。


・全体を振り返って

尺が足りない、というのは全体を通しての病巣。
無理にOVAシリーズなんかにして6話にまとめようとするから、弊害が出まくり。
全13話ぐらいで作ればもーちょいまともだったろうになぁ。

そういった物理的な限界のほかにも、原作の持つ「感情」の部分を表現できていないのが一番のマイナス。
後半になるほどそれは顕著だけど(原作後半が、状況進行より感情の部分が話の中心だから)、情緒的な小説をアニメにすることの難しさ、もあるのだろうか。

原作は、キャラのセリフや行動よりも、キャラの感情や彼らを包む作品としての「雰囲気」が重要な作品だった。
そういった部分は、セリフや動きのようなアニメとなった時に表しやすいものではなく、小説の地の文に書かれている。
この「表現しにくい部分」をどう表現できるかが、イリヤOVAのネックだった。
原作では、全てのセリフは地の文の補強の上にある。
セリフだけでは簡潔であっても、地の文があるから何倍もの意味を持つセリフとなる。
それを、OVA版は表現できなかった。
だから原作の表面をなぞるだけになってしまい、派手な動きのある部分はそれなりに面白く見せれたものの、後半などキャラの心情が重要になるとダメになってしまった。

6話全部見て、改めて納得する。OVA版の評判の悪さを。
原作の強さは、やはり作者の描写力の賜物だったわけで。
それを映像表現でどこまで表現できるかが勝負の分かれ目だったが、見事に敗退。
なんとも「フツーのアニメ」に成り果ててしまったイリヤOVAは、「イリヤの空、UFOの夏」である必要が無い。
5話の無残さは筆舌に尽くしがたい。
言うならば、高級食材を託したら生ゴミになって返って来たようなものだ。

全体を通してのピークは3話のラストシーンであり、この場面は原作ファンなら見るべきだ。
次点は6話後半だが、こちらは3話ラストほどはオススメできない。
そして原作未読の人は……見ないほうがいい。
描写力が絶対的に不足しているにもかかわらず、原作の流れだけはなぞっているので、話の流れだけはわかってしまう。
そしてアニメだけでは、原作の良さを10分の1も味わえないのだ。
未読の人にも既読の人にもオススメできない、残念なOVAシリーズだったと思う。

あとはやっぱ、浅羽のキャラが違うよなぁ。声も合ってない。
浅羽は「普通の少年」であって、あんなヘタレ寄りではないと思うんだけどなぁ……。



ま、そんなわけで、全体通して不満度の高いシリーズでしたとさ。
あとで3話だけもっかい見たら返却しに行くかな。
原作は……もう少し間を置いてから読み返そう、うん。
ああ、でも、原作はオススメですよ、うん。伊里野補正かかってるけど(笑)

んでわ、今日はこの辺でっ。
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by tenrensenka | 2006-06-03 22:49 | 映像。

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