あずみ2を見た。
いやあ、ヒドい映画だった。
あずみ2の話は……
頭の足りない子たちが
頭足りないなりに頑張るけど
やっぱり頭が足りない話。
そんな感じ。
しかし、ある意味潔い。
何せ、まともな頭の持ち主が、誰一人として出てこない。
登場人物、たぶん平均IQ20ぐらいだ。
バカばっか、なんてちょっと懐かしいフレーズが、こうも当てはまるのも珍しい。
前作も前作でひどい話だったけども、まだ2に比べればマシだったなあ。
前作は、頭の悪いアクション
だけ好評な北村龍平が監督した作品らしく、アクションだけならけっこう楽しめた。
しかし、2はアクション部分も全然迫力がないわ、揃いも揃ってあほばっかだわ、話の筋も皆無だわ、セットも衣装も時代を感じさせないわ、演技もアレだわ、褒めるところがほとんどない。
唯一見れるシーンといえば、上戸彩が黒マント羽織って現れ、見栄を切る場面くらいか。
ちなみにその黒マント、直前の場面まではまったく別の服装で、シーンが切り替わると何の前触れも無く衣装チェンジしてます。
どっから出てきた、その衣装。
役者の誰一人として刀の構えが堂に入っていないというのも、救いようが無くてスバラシイ。
いかにも「見よう見まねだけでやりました!」という風情が出ていて救いようが無い。
剣術指導はいなかったのか。いてもダメだったのか。
上戸彩に岩場を走らせるのもアイディア倒れだろう。
だって、明らかに腰が引けてるし。
どうせなら釈由美子にやらせたほうが、良いアクションが撮れたろうになぁ。
釈由美子は密かに、同じようにアクション映画である『修羅雪姫』に出たとき、危険なアクションでも可能な限り自分でやって、骨折しつつも最後までその姿勢を崩さなかったりと、その本気さに好感の持てる逸話があったりする。
ちなみに釈の『修羅雪姫』は和製アクションとしてはかなり良い出来なので、それ系が好きな人ならオススメです。(古いほうは見たこと無い。いつか見たいなぁ)
あずみは続編が作られたのに、良作だった修羅雪姫が続編ナシってのも寂しいなぁ。
閑話休題。
いいとこナシの『あずみ2』だったが、どうしよう、もうフォローできる点が無いな。
上戸よりオーラのあった栗山千明も、
残念ながら鉄球はブン回さなかった。
同じいいとこナシでも、『デビルマン』のほうが壊滅的に破綻していてもはや
混沌としているぶん、まだ話題にはなって良かったかも。
ネタにすらならない「普通にダメ」な『あずみ2』は、まさに見るトコなしの典型的ダメ邦画だった。
作中の終盤で、仲間のことごとくが死んでいくやるせなさに「なんなのだこれは!」と叫ぶシーンがあったが、それはこの映画そのものにこそ言いたい。
滑舌悪くて「あんあおだほれわ!」になってたしね。
いやはや、早く終わらないかなーと思いつ意地で最後まで見て、エンドロールを最後まで見なかったのは『バトルフィールド・アース』以来かもしらん。
つまらんのが分かった時点で見るのやめればいいのにね、自分も。
あー、何か期待できる邦画は出てこないものかなぁ……。
ああそうだ、今度『蝉しぐれ』を借りてこよう、そうしよう。
あれなら、一定のレベルは期待できるだろう……。